車住族17:車種の紹介3_プリウス

キャンピングカーとして利用する車としては車内の広いミニバン、SUVまでは普通は想像できるのです。しかしプリウスで長期キャンプに出掛けるという人を見つけた時は本当にびっくりしました。どれもユーチューブを見ていてのことなのですが。。。プリウスはどう見ても小型車ですよね。なぜこの車がキャンピングカーに向いているのでしょうか?

長所:燃費の良さ

Toyota Prius

燃費の良さはどの車種より優れています。クラスCが約 10mile/gallon、クラスAが約 7mile/gallon なのですがプリウスは 約 50mile/gallon です。この燃費の良さならアメリカを何周してもガソリン代は気になりません。

長所:エンジンが発電機

プリウスの隠れた利点として挙げられるのはエンジンが発電機の機能を持っているということです。PCの充電、他の家電の充電のためにカフェや図書館に立ち寄る必要がありません。またプリウスはバッテリーが低くなったら自動的にエンジンがかかりバッテリーを給電する機能があります。

エアコンとして利用すれば夏の夜の暑い時、クーラーを入れたまま寝ることができます。プリウスのバッテリーの残量がなくなると自動的にエンジンがかかりバッテリーに電気を供給します。冬の寒いときも暖房を入れて寝ることができます。ソーラーシステムを携帯し電気をバッテリーに貯めようとする人たちがいますが、プリウスはそれをする必要が無いのです。

いろいろなプリウスキャンパーの動画を見たのですが、強力な発電機能をいいことに電子レンジを調理器具として装備している人もいました。その動画のコメント欄で自分なら電子レンジなんて持たないがというコメントがありました。するとその人は「自分は電子レンジをいつも使うし、電子レンジを見せると皆が目を丸くして驚くので面白いのだ」そうです。

長所:ステルス(隠密性)

旅行中に大都市の市街地をドライブしたり駐車するのに何の差しさわりもありません。大都市の住宅街で一夜を明かすことすら簡単にできます。

短所:居住空間が極小

このようにプリウスはいろんな点で優れているのですが一番残念なことはキャンピングカーにするには小さくて居住性が悪いことです。プリウスキャンピングについての動画ではいつも自分はそんな狭い空間に住むのは耐えられないというコメントが必ずあります。勿論車体が大きければ燃費も悪くなります。車体が小さいから燃費が良いわけです。

プリウスをキャンプ用に利用する理由

ボブ・ウェルスの動画や関連動画で何人かの人達が自分がプリウスキャンピングをしている理由を述べています。順に彼らの理由を書きます。

スアンの理由

スアンという女性はクラスCのキャンピングカーを自宅に持っています。しかしその車を使わずにもっぱらプリウスをキャンピングカーとして利用しています。その一番の理由はエンジンが発電機の代わりになることです。エンジンの発電機能で彼女が持っているコンピューターや電話など全ての電気機器を充電できるのです。二番目の理由が燃費の良さ。一ガロンで50マイルも走る燃費の良さはクラスCの4-5倍の燃費の良さです。

彼女は既に6年ぐらいの車住生活をしているベテランでアメリカ中を旅行しています。ボブ・ウェルスととても仲が良く彼の動画にも何度も登場しています。またRTRでは女性集会の責任者を務めていました。

ブレントの理由

ブレントは2016年のRTRに来ていてその時プリウスを使う理由を大勢の前で説明していました。その時の様子がボブ・ウェルスのユーチューブ動画で見ることができます。彼はキャンピングカーのクラスBを持っていたのですが、2015年にマサチューセッツからRTRに参加するためアリゾナに来た時ガソリン代が往復で2000ドル以上かかり驚いてクラスBをすぐ売却。それ以来キャンプ用にプリウスを使っているそうです。

彼は時々市街地で隠密キャンプをすることがあります。そのやり方はプリウス本体のバッテリーとは別のバッテリーを用意していて冷蔵庫を稼働させます。なぜならプリウスのエンジンバッテリーを使うと車のエンジンが動くので中に人がいることに気づかれるからです。車のエンジンをかけず冷蔵庫を稼働させるには別の静かなバッテリーを使う必要があります。もちろん別のバッテリーは昼間プリウスのエンジンバッテリーを使って充電できます。

デビッドの理由

デビッドは引退した後アメリカ周遊旅行を始めたのだそうです。彼がプリウスを使っている一番の理由は自動的なエアコン機能で夏はクーラー冬は暖房を稼働し調整してくれるからです。エアコン機能を一日中稼働していても使うガソリンの量は半ガロンだけだそうでこれは金額にするとわずか数ドルです。

驚いたことに彼はプリウスの狭い車内に折りたたみ自転車まで載せています。過去には屋根にラックを付けたことがあるそうです。しかし何もつけないと普段は50mile/gal 前後の燃費がガタ落ちしてしまい 30mile/gal の前半になってしまいました。それ以来プリウスの空気力学には逆らわないように気を付けているそうです。

ライアンの理由

ライアンは大学生で最初は週末キャンパーとしてプリウスを使っていたそうです。しかし卒業間近になったころアパートの契約が切れたのがきっかけでプリウスに住むことに決めました。理由は将来の進み方がまだはっきり決まらないのでアパートの契約を更新したくなかったのだそうです。

彼は後部座席を取り除き自分が寝る場所と持ち物の収納場所を確保。車内は一人で住むには十分な広さがはります。プリウスの特典として市街地にいるとき誰も中に人が住んでいることに気づかれないのがとても良いと述べています。

結論

ソーラーパネル、発電機、カフェで充電などのことを考えなくて良く電気をふんだんに使えるという理由が一番多かったですね。そしてもちろん素晴らしい燃費。ガソリン代でお金を浪費しなくて良いのは誰にとっても嬉しいことです。

キャンピングカーとしてプリウスを利用しているというと一様に「すごい」という反応をする人が多く一目置かれます。プリウスキャンパーはキャンプ場のスター的な存在です。

実は私がRTRに行ったミニパーティに来た二人の女性がプリウスでキャンプしていました。女性は男性に比べて平均的に身長が低いですから小さな車体のプリウスに適しているかもしれません

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コメント

  1. きなきなぷー より:

    プリウスですか!  確かにリチウム電源はかなり長期走行が出来て、足らない時にはガソリンが少し使われるぐらい、と聞きました。2日間ドライブ旅行をしても、ガソリンは2Lぐらいしか使わなかった、という事ですし。 それと電池利用でエアコンを使えるという事と、不足すればエンジンが勝手にかかる、というのは、まるでキャンピングカーです、、、、知らなかったです。  そもそもキャンピングカーは、ディープサイクルタイプのサブバッテリーを積んで、やっと100Vのエアコンを3−4時間稼働させているというものなので、それからすると、なんだかプリウスの性能はすごいです。 それを利用しての車中泊は、さらにすごい、という感じ^^