日本舞台のファンタジーアニメ映画
あらすじ
KUBO は目の見えない母親と山の上の洞くつで暮らしていました。KUBO 自身も片目がありません。小さな時に無くしてしまったのです。また父親とも生き別れになりどこにいるのかわかりません。生活は彼が折り紙を操って路上芸人として稼いでいました。小さな村は人々の生活があり先祖のお墓や自然がたくさんあるところです。
ある時村祭りがありました。その時に不思議な怪物と双子の姉妹が村にやってきて村人達を襲います。KUBO は必死に戦いました。どうもその双子の目的は KUBO だったようです。その後父親を探しに旅に出ます。
物語のテーマですが、壮大な子供のサムライ冒険、親子の愛、家族愛、日本の伝統の祖先に対する伝統、物忘れがひどくなった高齢者に対する愛も表現されていました。
日本文化を研究
Kubo and the Two Strings – Crafting an Epic
サムライ、中世の日本、村祭り、阿波踊り風の踊りを踊る村人たち、先祖を祭るお墓、大きく深い森の木々、妖怪、折り紙、日本風屋敷、賭博をする人達、先祖の霊、等といろんな日本風要素が盛りだくさんです。服なども詳しく調べていてあまり外れの無い時代考証をしています。
歌川国芳の骸骨浮世絵
大きな場面を占めるところに歌川国芳の浮世絵を取り入れています。この骸骨の大きなものをスタジオ内に組み立てて撮影をしています。しかも表現技術が素晴らしい。 骸骨人形でありながら困惑した表情までよく表現されているのです。
Behind the scenes of Kubo and the Two Strings – 骸骨人形の制作
表情や口の動き
このアニメを制作した人達の細部へのこだわりはすごいものがあります。顔や口は表情や口の動きに応じて部品を取り換えて撮影します。そのためのたくさんの部品を用意しています。
Behind the scenes of Kubo and the Two Strings – 表情や口の動き
不気味な双子の女性武人。能面のような顔をした二人かと思ったのです。しかしあとで気が付いたのはこれはお面をつけているのです。後半の戦いでこのお面が半分割れ時驚いたことに仮面の後ろで動く口の筋肉や表情まで表現しているのです。その細かさに感動しました。
制作日数年月
完成させるまでに5年かかったそうです。最初の3年間は脚本制作。撮影に二年間かかったそうです。脚本はきっちりと作る必要があります。というのは実際の人形を作るわけですから無駄なことは一切できないのです。また小さな制作会社ですので予算もふんだんにあるわけではないので予定を綿密に立てる必要があります。
感想 ★★★★★
アニメの動きなど細部へのこだわりが素晴らしいアニメ映画です。物語も壮大でファンタジー溢れる作品です。外国人でも日本文化をこんな風に表すことができるのだということがわかります。作った人達を尊敬します。かなりお気に入り。
海外には日本アニメを見たりゲームをしたりしてで子供時代を過ごして育った人達がたくさんあります。そんな人達に取っては日本は特別な存在のようです。
このアニメ映画はアメリカでは既に二年前に公開されたアニメ(日本では2017年11月に公開)なのですが、私はこのアニメ映画がとても好きなのでもし見逃している人がいましたら見ていただきたくて書きました。
終り