トランプ03:支離滅裂な人達

トランプ疑惑02:窮地に陥る の続きです。

政府封鎖 (2018.12.23)

アメリカは2018年11月に行われた中間選挙が行われました。その結果共和党は大敗をして民主党が多数になりました。その結果過去二年間にわたりトランプ大統領を守っていた共和党の力が弱くなりトランプ大統領の思うような予算が出なくなりました。

トランプ大統領の一番の公約はメキシコ国境に大きな壁を作ることです。しかもその費用はメキシコに出させると公約をしました。ここでメキシコに費用を出させるという公約は飛ばしてその壁を作る予算を5ビリオンドル出させようとしたのです。しかし民主党が拒否。役に立たない中世の壁に一セントの金を出さないというのが民主党の言い分です。壁ではなく監視カメラや空港のセキュリティなどに使うのなら金を出すと言っています。これにトランプ大統領は反発政府を封鎖(シャットダウン)することにしました。

実はこんな強硬なことをするきっかけを作ったのは保守系テレビ局フォックスニュースのアンカー達からけしかけられたのが一番の原因らしいです。トランプ大統領は毎日フォックスニュースを何時間も見ているらしい。そしてツイッターでその感想を意見を述べているのです。

ルディ・ジュリアーニ元NY市長(2018.1月)

この政府封鎖をしている間に一番ニュースを賑わせていたのは元ニューヨーク市長ルディ・ジュリアーニです。トランプと長年の友人らしく弁護士でもある彼は昨年からトランプの個人弁護士になりました。

この頃の一番問題になっていたのはトランプがしていたロシアとのビジネスについてです。トランプは最初はロシアとのビジネスは全くない。次にビジネスはしていたが大統領選挙中の2016年6月に全てを停止した。次にトランプタワーのモスクワの案件はあった。それが実現すると建設されたトランプタワーの最上階のペントハウスをプーチンにタダで贈与すると約束した。そんな案があったかもしれない。次に案があったが案だけで別に正式のものでもなくサインもしていない。ところがサインした分厚い企画書が出てきた。次に大統領に当選直前までこの計画のためにいろいろ活動していた。とどんどん話が変わっていったことです。

ここでジュリアーニはメディアに頻繁に登場してトランプの弁護をします。しかしいうことが支離滅裂。話を攪乱させるためにいっているのかどうかわけわかりません。 トランプのいうことが次々に代わることについてジュリアーニは「トランプは(嘘をつかないと)宣誓していない」と言い放ちます。

しかもトランプが大統領に当選した後にはロシアとのビジネスを止めたと述べているのに、2016年を通してロシアとのビジネスをしていたと逆に長く言います。テレビアンカーたちも一体ジュリアーニはトランプの弁護をしているのか不利に陥れているのかわかならいとまたジュリアーニダンスをしていると彼の支離滅裂な弁護を揶揄します。

結局トランプの負け

政府封鎖は35日間継続しました。しかし最後の方は無報酬で働いていた政府の職員たちに疲労がかさなりアメリカ社会全体の経済損失が膨大なものになり政府封鎖を解除しました。特に注目されたのは気軽に休むことができない航空管制官の人達です。航空管制官が休むとアメリカ全体の空港の機能がしません。トランプ大統領が良く利用する空港が閑散としているのを目の辺りにしてこれ以上続けられないと思ったようです。

この一か月間政府の職員は給与が払われませんでした。しかし正式な政府の職員なら過去に給料が払われなかった時期の分を遡って支払いされます。しかしもっと悲惨な人達は契約で政府の請負仕事をしている人達です。契約仕事ですから封鎖期間の仕事が亡くなってしまい収入が無くなるのです。アメリカ人は貯金をしていない人が多いので家賃の支払いに困ったりクレジットカードの支払いが遅れてペナルティが付いたりして数々の被害を受けます。

しかしトランプは貧乏な人達への同情心が欠如しているので人なので全く平気なのです。最後には食料に困る人がいるならいつも行く食料品店に行って交渉すればなんとかなるよ。と言い放ちます。(彼自身は仕事に失敗して金に困った時は大金持ちの父親がいつも援助していたらしいのです。)

この封鎖が解除された時のニュースの一部でトランプの公約の目玉である国境の壁についてトランプ大統領が反しているのをたくさん集めた動画がったのですが興味深かったです。もう一度あの動画を見たいのですが探せません。

その動画で選挙期間中に彼が壁について話す時の話し方が大げさ、感動を込めて自分が作る壁の偉大さを話します。大きな壁、高くてしっかりしていて美しく輝いている壁、将来はあの壁はトランプが作ったものだと言われるだろうと空想の壁を美しく感動的に話しているのです。そして最後に誰が金を払うのだ。と聴衆に聞くと聴衆が「メキシコー!」と叫んで返事をしているのです。メキシコが払うと公約したのになぜ予算が出ないからと政府封鎖をする。言うことに一貫性がありません。

続く:

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