加州06:ユマ・クエチャン族

アリゾナ州でガソリン給油

午前中に砂丘クルージングをした後約30分ドライブしてアリゾナ州のユマ市に行きました。理由はアリゾナ州の方がカリフォルニア州よりガソリン代が安いのです。せっかくですから昨日長距離走行して使ったガソリンを安いところで給油したいと思ったからです。(記録を見てみるとユマ市のガソリン代とロサンゼルス市西部のガソリン代は一ガロン当たりほぼ2ドル違っていました。)

 

クエチャン族の居住地

もう一つの理由はクエチャン族の居住地を訪ねて行ってみることです。下の地図の赤い部分がクエチャン族の居住地です。この辺りはカリフォルニア州とアリゾナ州の州境であり、かつアメリカとメキシコの国境近くです。左下の灰色の部分がメキシコです。

この部族の居住地は大部分がカリフォルニア州に属していますが、一部アリゾナ州にもかかっています。居住地の面積はカリフォルニア州に100以上ある先住民居住地の中でも5番以内に入るぐらいの大きさがあります。

ユマ市の隣にあって便利なのでここに来るのはもう4回目ぐらいです。なぜ来るかと言われればぜひ現地の人と知り合いになって詳しいお話を聞きたいからです。しかしいつも滞在時間が短くて上手く現地の人とお話をすることはなかなか難しい。

この辺りがクエチャン族の行政と住宅地区への入り口です。先住民の部族はどこも人口が少ないのですね。そして大体が固まって生活しています。多分その方がいろんな面で便利なのだと思います。

この部族は二つのカジノを持っています。この居住地の中にあるのはそのうちの小規模なカジノです。多分こちらが先にできてもう一つの規模の大きい郊外にある方が後にできたのだと思います。

こちらがもう少し奥に行った住宅街の中です。似たような一階建ての建物ばかりです。これも私がいろんな居住地に行って分かったことなのですが、このような住宅地は部族のお金で建設して部族民に住まわせている部族住宅がほとんどです。日本の田舎の町営住宅と似ています。

 

現地の人とちょっとお話

ドライブしていたら家の前で寛いでいる人がいました。誰かと話す機会を探していたので車を降りて行ってお話をしました。

この居住地の場所はアリゾナ州の小都市ユマ市の隣です。多分隣町に働きに行っている人も多く買い物やその他の交流も沢山あると思います。この居住地の住宅はクエチャン族の所有で政府の補助もあり隣町の同程度の住宅に比べると半額程度の格安で借りることができるそうです。

どこでもそうなのですが居住地の中で個人で家を建てている人はほぼいないようです。まずこのような住宅整備された場所が分譲地ではなく共有地だからです。しかしこの部族はこの住宅地以外の土地は家族単位で相続しており地主として農家に賃貸しているようです。これはwiikipedia にも書かれています。


上の写真は古い写真ですが現在の彼らは普通のアメリカ人と同じ格好をして生活しています。

先住民の人達は土地所有の概念が無かったので部族民の土地として一括して渡せば良いのですがアメリカ政府は先住民の伝統的な共有文化を壊すことを目的としています。かつ個人名義で決まった大きさの土地を分割し先住民に渡し、さらに余った土地を新規開拓移民に開発させたのです。そうするとたとえ広大な先住民居住地が条約上あったとしても内部の詳細な所有者は開拓民の持ち物なのです。米政府は条約上先住民の文化に口出しできなくても先住民居住地に住んでいる開拓民は先住民とはちがいますから一般アメリカ人が住む先住民居住地の中に警察を巡回させたり税金を掛けたりできます。

他に聞いたことでは隣のユマ市はアリゾナ州のがちがち保守派白人社会なので差別を感じると言っていました。もっとも私が話を聞いた彼はメキシコ人で先住民の奥さんと結婚しているそうなのですが、、、奥さんが土地を持っていて賃貸収入があることは知っているが詳細は知らないと言っていました。

アメリカの多くの先住民は母系社会で先祖の資産は女子が相続するのが多いようです。外で働いたり戦ったりする男達が多いので母系社会の方で母と子供達が祖父母の家庭にいる方が平和的に暮らしてゆけるためだと思います。

彼らは自分達の文化を守るために学校で言葉や文化を教えるようにしているそうですが予算がカットされたりとなかなか大変なようです。少人数で文化保持はなかなか大変ですよね。皆が意識が高ければよいのですが、集団の中には生活に忙しかったり友達と遊ぶことの方が楽しくて伝統文化保存など全然興味の無い普通の人達が半分以上いますからなかなか大変です。

 

翌日ユマからソルトン海へ

翌日はお友達の砂丘走行車を見せてもらいました。
彼は車を自分のトレイラーに入れようとしています。

こちらが彼のRVと砂丘走行車を収納するトレーラーなのですが、凄いすね。

その後昨日来た道を逆に走ってソルトン海の方へむかいます。

 

ソルトン海

こちらが汚染された瀕死の海ソルトン海。

人家がある西側の海岸は東側の海岸に比べて海岸から水辺までの距離がなかなか長い。もし行くなら人家が無く海岸までの距離が少ない東側の海岸がお勧めです。

海岸の砂は酸欠で死んだ魚の骨です。

そんな砂が延々と続きます。

荒涼とした風景です。ここは廃墟オタクや写真好きの人達には人気があります。

この日は水辺までの長い距離を歩いたのでなかなか良い運動になりました。

 

モロンゴ族のカジノ

ロサンゼルスに帰る途中で目にした先住民カジノの巨大ビル。

いつも10フリーウェイを通る時に見かけるのがこの巨大なカジノのビルです。ここはモロンゴ族のカジノでカリフォルニア州の先住民カジノの中でトップクラスの成功したカジノです。カジノ以外にもアウトレット店舗やファーストフードの店舗が多数回りにあります。

地図上ではこの辺りなのですが、、、モロンゴ族の標識がでています。

彼らの居住地にいつか行ってみたいと思っています。

しかしこの時はまだ100以上あるカリフォルニア州の先住民居住地について所在地が明確にわかっていませんでした。名前一覧はあるのですが住所を特定しそれが地図上のどこにあるか分類配置する必要があります。せっかく回るつもりなのですから見落としなく無駄にならないようにしたいと思っていたのです。

ですからこの時はまだ五里霧中。多すぎて分けわかりません。
しかし今年中に全て見て回りたいと思っています。

乞うご期待。