租税回避05:スイスの銀行

世界の金庫番と言われたスイスが周りのEUの圧力によって銀行情報公開をしなければいけない状態になってしまい自己喪失に陥っているという一連の記事を紹介します。

20130524–Days of Swiss banking secrecy could be numbered
http://www.dw.de/days-of-swiss-banking-secrecy-could-be-numbered/a-16832293
「EU中どこに行ってもスイスの銀行が税金を隠していると汚い言葉で怒りをぶちまけるのが流行っている」と困惑したスイスの政治家が言っています。(一般人でなく政治家だから特に言われるのでしょうが。。。)

今EUでは税金回避されて失われる税収は1千億ユーロになるといわれています。これはキプロスの財政支援に使った金の約100倍に当たります。スイスの周りの国々は税金回避を援助している国々が税金を吸い取ってしまうことに対して怒りを爆発させています。

スイスは小さい国で周りの国々と戦争は避けたいし、いずれスイス銀行の伝統の秘密保持をあきらめてEU統一ルールを採択して銀行の透明化と情報相互交換を受け入れるのは避けられないだろう書いています。

20140802–Switzerland’s Financial Identity Crisis The Slow Death of a Secretive Tax Haven
http://www.ibtimes.com/switzerlands-financial-identity-crisis-slow-death-secretive-tax-haven-1647126
スイスの銀行はもうこれ以上秘密を守ることができなくなるだろう。世界は秘密銀行で有名なスイスをだんだん自己喪失に追い込んでいっている。米国、英国、フランスと結んだ情報交換条約はスイス銀行の顧客達を不安にさせている。スイスの銀行にお金を預けるの一番の目的は顧客の本国の税務署から隠れることだというのにもうそれが出来なくなっている。当然のごとくスイスの銀行から別の国へのお金の流出が続いている。

2011年にイギリスと結んだ条約でスイスはイギリス人顧客の情報を公開しなければならなくなった。似たような条約はフランス、シンガポール、アメリカとも結ばれた。アメリカの場合はスイス銀行がアメリカ人顧客の情報を公開すればスイス銀行の罪は問わないというものだった。

秘密性が保持できなったスイス銀行の今後の生き残り策はスイス銀行の質とスイス通貨の安定性しかないかとかなり自信喪失の様子。

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20130524–Days of Swiss banking secrecy could be numbered
20140802–Switzerland’s Financial Identity Crisis The Slow Death of a Secretive Tax Haven

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